些細なきっかけだったけど、腰がビキっとして痛みがどんどん強くなってきた。
ただの肩こりだったけどだんだん首まで痛くなってきて
最近は頭痛もする
病院に行って湿布と痛み止めをもらって飲んでいるが
効かない
その症状、いつからですか?
ひとくちに腰痛・肩こりと言っても患者様それぞれに年齢も体型もきっかけも違います。
特に今ある症状は過去を振り返ってみていつからある症状なのかが施術選択に必要なポイントです。
急性期、慢性期、そして原因が不明な腰痛肩こりについて年間5000件を超える患者さまの施術選択の方針は次のようになります。
急性
・瞬間的な力が加わって痛めた
・痛めた出来事と日時がはっきりしている
・例)寝返りの時、重いものを持った時、洗面の際 など
組織損傷の可能性があります
◎
鎮痛
まずはとにかく痛みレベルを下げること!
電気療法や、はり施術により患部の痛みの物質を除去。鎮痛効果があります。
痛みの範囲や部位の深さによって最適なものを選択します。
〇
拘縮予防
後発する筋肉の固さによって痛みが長引く。
軽マッサージにより患部周囲に充満している痛み物質を押し流します。
これが滞っていると痛みが残る固さの原因になります。
〇
固定
ぎっくり腰は一種の捻挫です。
動作に不安定感がある場合はコルセットなどで一時的に固定します。
特にギックリ腰の「初期」は固定が重要です。
×
強いマッサージ
悪化のリスクがあります。要注意。
急性症状は患部に何らかの炎症を起こしていることが考えられます。
むやみに強いマッサージをすると炎症を広めてしまうリスクがあります。
慢性
・初期の症状が出てから3か月以上経っている
・過去の傷病の延長上に痛んでいる
・例)ずっと前に関節が狭いと言われたことがある。去年、異動になってからデスクワークを始めた など
治癒力が低下してきています
◎
マッサージ
心地よいマッサージです。
トリガーポイントと呼ばれる周囲や深部に響く一種のツボ押しのようなものです。
凝り固まった筋肉をほぐします。
◎
筋バランス調整
ストレッチや適度な加重運動が有効です。
慢性化によって筋肉が脆弱になってくると治す本来の機能が低下してコリや痛みの原因になります。
適切な筋力の活動が必要です。
〇
関節変形予防
深部まで血流改善しましょう。
患部周囲の関節を動かすことで深部血流が改善します。
特に中年期以降の患部は血流障害により軟骨が劣化して変形のリスクがあります。
×
固定、冷却
圧によって血行不良を起こしているかも。
長期間の冷却やコルセットの圧迫により血流障害を起こしていることがあります。
必要なのは急性期のみで、それ以降は外す練習の必要があります。
原因不明
・病院の検査では異常なし
・何をしたわけでもないのに急に症状が出てきた、悪化した。
・例)朝起きて少ししたら痛みが出てきた いつも通りの作業をしていただけなのに など
鎮痛機能が低下している可能性があります
◎
姿勢筋強化
カギは脳から発生する「内因性鎮痛物質」
姿勢筋は「抗重力筋」と呼ばれ、これらの筋を刺激することでオピオイド、セロトニン、ノルアドレナリンといった鎮痛物質が促進されます。
◎
運動療法
脳から分泌されるホルモンを正確に患部に運ぶ!
鎮痛物質を運ぶ道路の役目を果たす神経や血管の回路が正常化します。
運動不足だとこの回路がエラーを起こし痛みを感じます。
〇
自律神経調整
現代病ともいえる自律神経失調症かも。
ストレスによる内臓機能の低下や毛細血管の血流を改善します。
冷えや便秘、下痢などを感じている人が多いです。
〇
マッサージ
近年注目されてる愛情ホルモン「オキシトシン」
筋肉をほぐすだけのマッサージでは無く、患部の皮膚面に直接触れます。
皮膚と皮膚が直接触れるとオキシトシンんという鎮痛ホルモンが分泌されます。
施術例
【朝、洗面台で屈んだところ腰をビキッとさせてしまいました。真っすぐに出来ず、立ち上がるのもやっとです。】
“急性腰痛”
・電気療法
・マッサージジェルを使って患部周辺を軽くマッサージ
・膝、股関節の可動域改善
・コルセット処方
★4日後にはほぼ通常通りに動けるようになった。
【以前から肩こりがひどくて今日は頭痛も。以前病院でストレートネックと言われた。毎日痛み止めを飲んでいる。】
“慢性肩こり”
・はり施術+電気療法
・マッサージ
・上腕、胸部のストレッチ運動
・背骨胸椎の可動域改善
★はり治療をしてから頭痛の頻度が減った。ひねりの動きがしやすくなった。
【おとといから急に背中が痛みだして。特に何をしたわけでもないんですけど。負担になる仕事もありません】
“原因不明”
・電気療法で姿勢筋を刺激
・パウダーマッサージで背中全体の皮膚面を刺激
・上腕と脚の軽度運動
★次の日には4割程度回復。1ヶ月の間症状の上下はあったが順調に回復した。
注意が必要な疾患“レッドフラッグ”
・発熱をともなう
・広範囲に及ぶ神経症状、シビレ。
・初発年齢が20歳以下または50歳以上
・活動レベルや体勢に関係ない痛み(安静位がない)
・がんの既往がある
・栄養不良
・体重減少
・脊椎変形